一般的に「肉には赤ワイン、魚には白ワイン」と言われるように、魚料理と赤ワインは相性が良くないとされる。

個人の好みもあり一概には言えないが、これには科学的な理由が存在する。

まず、赤ワインの特徴として渋みが強いことが挙げられるが、これは植物に由来する「タンニン(tannin)」という渋み成分が多く含まれるためである。

タンニンはポリフェノールの一種で、特に赤ワインを醸造する時にブドウの皮や種、茎を長い時間漬け込むことで生成される。

また、樽に使用されることが多いオーク材はタンニンを豊富に含み、ワインをこの樽で熟成させる間にもタンニンが増加する。

鯛やヒラメのように淡い白身の魚にタンニンが多く渋い赤ワインを合わせると、ワインの味が勝ってしまい、魚の味が分かりにくくなる。

また、ワインと魚料理には生臭くなる組み合わせがあることが研究結果により分かっている。

それは赤ワインの鉄分と魚の不飽和脂肪酸が混ざった時で、生臭さの原因となる「ヘプタジエナール(heptadienal)」という物質が発生する。

ワインの中の鉄分が魚の脂質の酸化を促進し、生臭い成分を発生させるというわけである。

このように魚料理と赤ワインは相性が良くないと言われるのは、赤ワインには渋み成分が多いことと、魚と合わせて食べる際に生臭い成分が発生するためである。

これらの理由から、渋みや鉄分の少ないワインを合わせることで、魚料理は美味しく食べられるとも言える。